校長室によく行く長女
我が家の長女は親も誇らしいと思えるほど、行動力があります。
人のために、自分の為に、行動を起こす勇気があります。
学校生活で気付く疑問や要望を思いつくと、すぐに校長先生のところへ
直談判しにいきます。
そんなある日、仲の良いお友達の不登校が続き、
なぜ学校に行けないのか?どうすれば学校に来られるようになるか?
を長女が悩んでいる時期がありました。
そんな時に、ちょうどこの本を読んでいた長女が、
この本にひらめきを沢山もらっていました。
そして、『学校の中にこんな環境を作って欲しい!!』と不登校のお友達が
学校に登校しやすい環境を作ってもらえるように直談判。
そして、『この本を参考に思いついたので、この本も読んで欲しいです』
とこの本を校長先生に渡してきたそうです。
子供の気持ちを代弁してくれている
なぜ長女がこの本を校長先生に読んでもらいたかったのか?
子どもの気持ちを代弁してくれている内容が
沢山つまっているからです。
では、どんな内容の本なのか?
日本にこんな学校が本当にあるの?
この本は世田谷区立桜ヶ丘中学校で10年間校長を勤めた西郷先生という方が、
子ども達一人ひとりとどの様に関わり、学校がどう変わっていったのかを
校長先生自身が記したものです。
この校則は何のためにあるのか?などを一つ一つ、子ども達や先生たちと
考え直し、新しい形の学校を子ども達と作り上げっていったそうです。
桜ヶ丘中学校には宿題も、遅刻も、チャイムも、
いじめも差別も不登校もありません。
スマホもタブレットも持ち込みあり。茶髪もあり。
生徒会で決まったことは全て実行するそうです。
定期テストも子ども達との約束で廃止になったそうです。
日本でこんな学校が公立であるの?と読んでいて、
目から鱗なエピソードがたくさん出てきます。
テストは廃止で学力向上
こんなに自由で、子ども達の学力は大丈夫なのか?
この事は新聞にも取り上げられ、苦言も多かったそうです。
ですが、学力はむしろ向上したそうです。
100点のテストを10回(10点ずつ)に分けてテストをすることで、
テストが常にあるので毎日の自宅学習が身につく、など他にも
学力向上に紐づくアイデアが沢山綴られていて、
読んでいるだけで、ワクワクしてきます。
たったひとりを大事にする
たったひとりを大事にする。
逆説的ですがたったひとりにすら愛情をかけられない人は、
全員を大事にすることなど、とうてい無理なのです。
私はったひとりの子どもを大切にしたい。
この子にとって幸せな学校とは?
この問いの向こうに『どんな子どもでも3年間楽しく過ごせる学校』
があると考えています。
西郷 孝彦
こんな学校が全国各地に広がっていってほしいな、と思いました。
子どもとの向き合い方など、子育てのヒントになることも沢山載っていますが、
学校の先生や先生を目指している方には
絶対に読んでほしい一冊です。